あらゆる気体の測定に 株式会社ガステック

検知管使用方法について

保存について

Q1.

一度使用した検知管を、再度使用できますか?

A1.

たとえ変色が見られなくても、再度使用することはできません。
目には見えなくても、必ず水分や他のガスが検知管内に入っており、再び正しい測定はできません。一回一回新しい検知管を使用してください。

Q2.

検知管の保存方法の「冷暗所保存」とはどういうことか、具体的に教えてください。

A2.

日光や蛍光灯の直射を避けた涼しい場所での保存とお考えください。
理想的には冷蔵庫ですが、無理な場合、机やロッカーの中でもOKです。検知管の種類によっては、冷蔵庫保存(0~10℃)厳守のものもありますので,注意してください。

Q3.

使用した検知管で変色が無い場合、もう一度使用することは可能ですか?

A3.

一度使用した検知管に関しては変色が無くても使用することは出来ません。
検知管に大気を通気させた場合、検知管内の薬剤の含水率が変わってしまうことや、変色が起きるような反応ではなくても別の物質へと変化している可能性もあるため、一度使用した検知管を再度使用することは出来ません。
同様な理由から、検知管は測定直前に両端を折り取るようにし、予め両端を開封してあった検知管は使用しないようにして下さい。

Q4.

冷暗所保管の検知管を冷蔵庫に入れると寿命は延びますか?

A4.

検知管に使用されている試薬によっては温度により劣化が進行しやすく冷蔵保管(0~10℃)をお願いしている型式と冷暗所保管(10~25℃)で良いと判断した型式があります。
冷暗所保管を指定しているものに関しても冷蔵保管した場合に劣化スピードは遅くなりますので、設備に余裕があるようでしたら冷蔵保管が理想的です。ただし、保管方法に関わらず有効期限を超えて使用された場合の精度の保証はできかねますのでご容赦ください。

Q5.

冷蔵庫保管の検知管を使用する場合には直前まで冷蔵しておいたほうがよいのでしょうか?

A5.

検知管の劣化防止という点では直前まで冷蔵保管することをお勧めいたします。しかし、検知管の中には温度による測定値の換算が必要な型式もあります。冷蔵庫内から取り出した検知管が冷えたままで測定を開始すると導入されたガスが冷却されて正しい測定値が得られない場合があります。 測定の直前には検知管温度を測定環境下と同じ温度になるよう、充分な時間お待ちいただいたあとに測定を実施してください。

精度について

Q6.

検知管の"正確さ"について教えて下さい。

A6.

検知管の指示精度は、JIS K 0804によって以下のように規定されています。誤差の要因には、サンプリング誤差・読取りの個人差・検知管の誤差等を含んでいます。

項目検知管の指示値指示値の平均値
目盛範囲の1/3以上の検査用ガスに対する誤差±25%以内±15%以内
目盛範囲の1/3以下の検査用ガスに対する誤差±35%以内±25%以内
酸素濃度18~21%を測定するものの検査用ガスに対する誤差±8%以内±5%以内

圧力の影響について

Q7.

検知管の指示値は、気圧の影響を受けますか?

A7.

検知管の濃度目盛は、1気圧(1013hPa)の状態で決定されています。通常は、ほとんど影響ありません。
しかし、高地(気圧の低い場所)や高気圧下の土木作業(圧気工法)など、気圧が通常とかけ離れている場所は、指示値の補正が必要となります。

真の濃度は、次式により求めます。
真の濃度=指示値×1013/測定地点の気圧(hPa)
〈例)標高934m軽井沢の標準気圧906.5hPa、 検知管の指示値18.8%の場合。
18・8〈%)×1013/906.5(hPa)=21(%)

温度の影響について

Q8.

検知管の指示値は、温度の影響を受けますか?

A8.

検知管の種類によっては、指示値が温度の影響を受けるものがあります。
検知管の濃度目盛は、検知管温度が20℃での状態で決定されています。
これ以外の温度で実測試験を行い、±10%以上の誤差を生じた検知管には、0~40℃の間で温度補正表をつけ、対応しています。
補正表は、検知管の取扱説明書に記載してありますので指示値の補正を行ってください。
ここでは、検知管温度が雰囲気温度と同じことを前提としています。

Q9.

温度の補正の方法を教えて下さい。

A9.

補正には、次の2つの方法があります。
タイプA:補正係数(f)を用いる
タイプB:表から読取る
それぞれのタイプを、例をあげて紹介します。補正係数および換算表は、検知管の取扱説明書に記載してあります。

タイプA

トリクロロエチレン検知管Cat.No.132LLで測定した結果、指示値が2.5ppm、測定点の温度(検知管温度)は15℃であった。真の濃度を求めるには下の表の補正係数を使用します。

温度(℃) 0 5 10 11 12 13 14 15
温度補正係数 1.4 1.3 1.15 1.18 1.16 1.14 1.12 1.10
温度(℃) 16 17 18 19 20 25 30 35 40
温度補正係数 1.08 1.06 1.04 1.02 1.00 0.9 0.8 0.75 0.65
検知管の取扱説明書記載値 検知温度15℃の補正係数

真の濃度=検知管指示値×補正係数(f)

手順1

15℃の時の補正係数は、10℃と20℃の各補正係数の差を等分して補正係数(f)=1.10となります。

計算式:f=(1.2-1.0)/(20-10)×(20-15)+1.0=1.10

 

手順2

真の濃度は、検知管指示値2.5ppm ×補正係数1.10の計算式から、トリクロロエチレン濃度2.75ppmの結果が得られます。

タイプB

ジエチルエーテル(エーテル)検知管Cat.No.161で測定した結果、指示値が0.5%、測定点の温度(検知管温度)は、35℃であった。真の濃度を求めるには下の表を使用します。

指示値(%) 温度℃ 真の濃度(%)
0 10 20 30 40
1.0 1.3 1.1 1.0 0.9 0.75
0.8 1.0 1.9 0.8 0.7 0.6
0.6 0.75 0.65 0.6 0.55 0.5
0.4 0.5 0.45 0.4 0.35 0.3
0.2 0.25 0.22 0.2 0.18 0.15
0.1 0.13 0.1 0.1 0.1 0.08
0.04 0.05 0.04 0.04 0.04 0.03
指示値(%) 温度℃ 真の濃度(%)
30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
0.6 0.550         0.525         0.500
0.55           0.475          
0.50           0.425          
0.45           0.375          
0.40 0.350         0.325         0.300

真の濃度=検知管指示値行と温度列の交錯した値

 

手順1

30℃と40℃の真の濃度より35℃の真の濃度を求めます(等配分)。 指示値0.6%に対応する35℃の時の真の濃度は、0.525%
計算式:0.550-(0.550-0.500)/(40-30)×(35-30)=0.525

指示値0.4%に対応する35℃の時の真の濃度は、0.325%
計算式:0.35-(0.350-0.300)/(40-30)×(35-30)=0.325

 

手順2

手順1で得られた値の差を等配分して、実際の指示値0.5%の真の濃度を求める。

計算式:0.325+(0.525-0.325)/(0.6-0.4)×(0.5-0.4)=0.425

従って、35℃の時に得られた0.5%のジエチルエーテルの、真の濃度は0.425%です。

干渉ガスの影響について

Q10.

干渉ガスについて教えてください。

A10.

試料気体中に、測定対象気体とは別にいろいろな気体が共存すると、測定値に影響を及ぼす場合があります。
干渉ガスとは、この影響を及ぼす共存ガスのことです。
指示値を高める場合の他、指示値の低下や変色先端の境界を不鮮明にするなど、正確な測定ができなくなります。
個々の共存ガスの影響の程度、有無については、検知管の取扱説明書に記載してありますので参照して不さい。

Q11.

アンモニア検知管No.3Lの変色は取扱説明書によると「桃色→黄色」ですが、オゾン脱臭装置の排ガス測定を行ったところ白色に変色してしまいました。なぜ、このような現象が起こったのでしょうか?

A11.

アンモニア検知管No.3Lの反応原理はpH指示薬の変色に基づいています。排ガス中にオゾンや高濃度の塩素のような強酸化性のガスが含まれている場合には、pH指示薬が脱色されて白色または淡い色になってしまいます。このような強酸化性ガスの発生源としては、オゾン脱臭装置の他にも静電集塵機等が考えられます。このような状況では、気体採取器内にも酸化性ガスが吸引されている可能性がありますので、採取器のハンドルを戻す際には、吐出する気体に暴露しないように注意するとともに、清浄空気中で採取器内を十分に置換して腐食を防ぐようにして下さい。

Q12.

 二酸化イオウ検知管No.5Lbの変色は取扱説明書によると「黄緑色→黄色」ですが、ある工程のガスを吸引したら、「黄緑色→青色」の変色をしてしまいました。どのような原因が考えられますか?

A12.

二酸化イオウ検知管No.5Lbの反応原理は、二酸化イオウが検知剤中の塩化バリウムと反応して塩化水素を生成してpHが低下し、pH指示薬が黄色に変色するというものです。測定対象ガス中にアンモニアのような塩基性のガスが存在するとpHが高くなって、pH指示薬が青色に変色する場合があります。

Q13.

検知管の取扱説明書で「影響なし」と書かれている干渉ガスは、数%の濃度が共存しても影響しないのでしょうか

A13.

検知管の取扱説明書における干渉ガスの影響は、具体的な濃度記載がない場合には基本的に測定ガスと同等の濃度
域において個々の共存ガスの干渉を表したものです。したがって、高濃度が共存した場合のような特別な条件では影響を及ぼす可能性があります。使用の際に影響があると思われる場合には弊社までお問い合わせ下さい※。

※お問い合わせいただいた場合でも、高沸点・不安定・入手困難などの理由により共存試験が行えない、若しくは指定の濃度で試験ができない場合もございますので、予め御了承下さい。

Q14.

検知管の指示値に影響を与えるガスは、取扱説明書に記載されているものだけですか

A14.

検知管の取扱説明書に記載されている干渉ガス種としては、主に以下の①、②に該当するものが選ばれています。

① 測定対象ガスと共存する可能性が高いガス
② 反応原理上、影響を受ける可能性が高く、なおかつ測定対象ガスと共存する可能性のあるガス

従いまして、取扱説明書に記載されていないガスでも検知管の指示値に影響を与える場合があります。また、検知剤と反応しないような不活性なガスでも、空気の組成や密度に影響を与えるほどの高濃度が共存すると、検知管の指示値に影響する場合があります。取扱説明書に記載されていないガスの共存影響につきましては、弊社までお問い合わせ下さい※。

※お問い合わせいただいた場合でも、高沸点・不安定・入手困難などの理由により共存試験が行えない、若しくは指定の濃度で試験ができない場合もございますので、予め御了承下さい。

有効期限について

Q15.

有効期限を過ぎた検知管を使用してもいいですか?

A15.

有効期限とは、パッケージラベルに表示された保存条件下で保存した場合の検知管の精度を保証する期間のことです。
有効期限を過ぎた検知管での測定は,変色はしたとしても精度は保証できません。
また、指定された保存条件以外で保存された検知管は、有効期限に満たなくとも精度を保つことができません。

湿度の影響について

Q16.

検知管の指示値は、湿度の影響を受けますか?

A16.

指示値が湿度の影響を受ける検知管は、数種類あります。
検知管の濃度目盛は、測定ガスの相対湿度が50%(20℃)または絶対湿度が10mg/Lの状態で決定されています。これ以外の湿度で実測試験を行い、±10%以上の誤差を生じた検知管には湿度補正表や補正計算式をつけています。補正表又は計算式は、検知管の取扱説明書に記載してありますので指示値の補正を行って下さい。

例をあげて紹介します。

例1)

硝酸検知管No.15Lで測定した結果、指示値が5ppmでした。真の濃度を求めるには下の補正表を使用します。

絶対湿度(mg/L) 4 6 8 10 12 14 16
湿度補正係数(f) 0.55 0.68 0.85 1.0 1.17 1.3 1.35

真の濃度=検知管指示値×補正係数(f)


手順1.

測定ガスの絶対湿度を求めます。
(水蒸気用検知管No.6で絶対湿度を求めることができます。
測定ガスの絶対湿度は6mg/Lの結果が得られたとします。


手順2.

絶対湿度6mg/L補正係数は、表よりf=0.68となります。


手順3.

真の濃度は、検知管指示値5ppmX補正係数0.68の計算式から、3.4ppmの結果が得られます。

例2)

クロロホルム検知管Cat.No.137で測定した結果、指示値が60ppmでした。真の濃度を求めるには下の計算式を使用します。
真の濃度=検知管指示値×10(mg/L)/絶対湿度(mg/L)


手順1.

測定ガスの絶対湿度を求めます。
(水蒸気用検知管Cat.No.6で絶対湿度を求めることが出来ます。)
測定ガスの絶対湿度は12mg /Lの結果が得られたとします。


手順2.

検知管指示値に60ppm、絶対湿度に12mg/Lをあてはめ、真の濃度は計算式から、50ppmの結果が得られます。

表示単位について

Q17.

検知管に表示されている濃度の単位はいろいろありますがそれぞれの定義は?

A17.

主として、ガスの濃度における単位の定義を以下に記します。

単位 定義 対応英語 備考
% ガスの濃度を百分の1の単位で表したもの。 percent 1%=10,000ppm
1ppm=0.0001%
ppm ガスの濃度を百万分の1の単位で表したもの。 parts per million 1ppm=1,000ppb
ppb ガスの濃度を十億分の1の単位で表したもの。 parts per billion 1ppb=0.001ppm
mg/m3 1m3中に含まれる特定ガスの重量をミリグラムで表したもの。 milligram per cubic meter 1mg/m3=1,000μg/m3
μg/m3 1m3中に含まれる特定ガスの重量をマイクログラムで表したもの。 microgram per cubic meter 1μg/m3=0.001mg/m3
Q18.

mg/m3をppmに、ppmをmg/m3に変換する計算の方法は?

A18.

それぞれ重量を容量に、容量を重量に変換して計算する必要があります。
物質1モルの占める体積は、0℃、1気圧で22.4Lであるという原則が基本となります。
物質の分子量に等しいグラム数の物質の量を1モルといい、たとえば酸素(分子量32)の1モルは32gとなります。
これを基本として、以下の計算式によりmg/m3をppmに、ppmをmg/m3に変換することができます。

mg/m3をppmに変挽する場合
ppm=mg/m3×22.4/M×(273+T)/273×1013/P

ppmをmg/m3に変換する場合
mg/m3=ppm×M/22.4×273/(273+T)×P/1013

M:各物質の分子量
T:温度(℃)
P:測定点の気圧(hPa)

たとえば、25℃、1気圧(1013hPa)の状態でのベンゼン(分子量:78.1)1ppmは、上記(2)式に代入して、
1×78.1/22.4×273/(273+25)×1013/1013=3.194(mg/m3)となります。

Q19.

水蒸気用検知管にLB/MMCFという濃度単位のものがありますが、これはどのようなものですか?

A19.

この濃度単位は水蒸気検知管No.6LP、6LLPに使われており、この2品種は主にパイプライン中の露点測定に用いられています。
LB/MMCFのLBはPound(ポンド)、MMCFはMillion Cubic Feet(1×106ft3)を意味し、100万立方フィート中に存在する水蒸気の重量をポンド単位で表した絶対湿度の単位です。1mg/Lは62.3LB/MMCFに相当します。

Q20.

水蒸気検知管の単位は絶対湿度とのことですが、相対湿度、露点温度との関係は、どのようになっているのでしょうか?

A20.

絶対湿度 : 一定容量中の空気やガスに含まれる水蒸気の重量です。水蒸気検知管No.6、6Lではmg/Lという単位を用いていますが、g/m3、kg/m3
などの単位で表されることもあります(mg/Lとg/m3は同じ単位です)。

相対湿度 : 絶対湿度を、その温度における飽和湿度で割ったもの(近似的には水蒸気圧を飽和水蒸気圧で割ったもの)を相対湿度と呼び、通常は100を掛けて%単位で表します。天気予報などで「湿度○%」というときの湿度のことで、relative humidityの頭文字を取って、「RH%」などのように表記されることもあります。飽和湿度は温度に依存するので、例えば、相対湿度50%を絶対湿度に換算すると、10℃で約4.7mg/L、30℃で約15.2mg/Lのような差が生じます。絶対湿度と相対湿度の換算につきましては、水蒸気検知管No.6の取扱説明書に換算表が掲載されていますので、水蒸気濃度測定の際に御活用下さい。

露点温度 :水蒸気を含んでいる空気を徐々に冷却していったときに、水蒸気が飽和に達し露を結ぶ温度を露点温度といいます。露点温度における飽和水蒸気圧力が、冷却する前の空気の水蒸気圧力となります。

露点温度における飽和水蒸気圧現在の温度における飽和水蒸気圧×100=相対湿度(%)

参考 :

  • 化学大辞典 共立出版
  • 蓑輪 善蔵 著 水をはかる
    日本規格協会

検知管が割れた場合の注意

Q21.

検知管を割ってしまった場合はどうすればよいでしょうか?

A21.

検知管が割れた時は、ガラスの破片や検知剤に素手で触れないでください。素手で触るとけがなどをする恐れがあります。検知剤に触れた時は、直ちに水でよく洗い流してください。破片や検知剤は掃き取り、さらに水を含んだぬれ雑巾でふき取ってください。

目盛の読み取りについて

Q22.

ガスを通気させた検知管を、1時間ほど放置したら測定終了直後より変色が伸びていました。どの時点で指示値を読取るのが正しいのでしょうか?

A22.

検知管の変色は、ガスの測定終了直後に読取った値が指示濃度となります。検知管は、化学反応による変色作用を利用していますので、測定終了後は時間経過とともに反応や拡散が進み、変色長が伸びていくものや短くなってしまうものもあります。また、色調が変化するものや退色してしまうものもあるため、測定終了直後に読取る必要があります。

検知管による測定を行った場合は、測定終了直後にボールペンや油性ペンなどで変色の境界に印をつけておくことをおすすめいたします。
検知管の図
Q23.

使用後の検知管の変色を長期間保存しておくことはできないのでしょうか?

A23.

A1に記すように、測定終了後の検知管は時間経過と共に化学反応や拡散が進むため、測定終了直後の色や長さを長期間保存することはできません。変色を保管するためには、写真に収めておき、変色の状態などを記録しておくことをおすすめいたします。

Q24.

最近、検知管を購入したのですが、以前に購入した同一品種の検知管と目盛の幅が違ったことがありました。問題ないのでしょうか?

A24.

検知管は、ガラス管の内径や担体、試薬などの材料による要因で、同じ濃度のガスに対する変色層の長さがロット間で異なることがあります。ガステックでは、正確さを維持するために、ロット毎に校正用ガスを用いて変色層の長さを測定(検量線を作成)し、検知管に濃度目盛を印刷しています。したがって、目盛の幅がロットによって異なる場合でも、同じ濃度のガスを測定すれば、読み取り値は同じ濃度を指示します。

その他

Q25.

50ppm程度のギ酸を測定するために検知管を選ぼうと検知管リストを見たところ、以下のような記載がありました。これはどういう意味でしょうか?

A25.

検知管によっては対象気体以外にいくつかの気体を測定できるものがあります。

測定対象気体名 化学式 使用検知管名 測定範囲(ppm)
ギ酸 HCO2H 81* 酢酸 5.2~130

検知管リストの下部にも記載がありますが、*は換算係数、**は換算スケールを使用して測定を行います。換算係数は取扱説明書に記載のある係数を指示値に掛け、換算スケールは取扱説明書の換算スケールにしたがって濃度を求めます。
ギ酸の場合、検知管No.81では係数2 .6となっていますので、No.81の目盛範囲である2~50ppmに2.6を掛けた5.2~130ppmがNo.81を用いた場合にギ酸を測定できる範囲となります。
ただし換算で他のガスを測定する場合、固定の換算係数や換算スケールを用いる関係上一般の検知管と同等な精度を得られない場合があります。
換算により得られた数値は参考値としてお取り扱い下さい。

Q26.

研究でアンモニアを発生させ、ガス濃度を測定するために検知管を使用しています。普段どおりに発生をさせましたが、検知管による測定値が想定よりも低くなりました。どのような原因が考えられますか?

A26.

実験系に問題が無く、干渉するガスが存在せず、使用方法にも間違いが無い場合、検知管又はGV-100S等の気体採取器に異常がある可能性があります。
検知管に異常がないか調査する場合には、検知管に記載されている五桁のロット番号及び使用環境をお知らせください。
また、気体採取器に漏れがある場合にも測定値が低くなります。気体採取器に漏れがあるかどうかに関しては、気密試験を行なうことで確認をすることが可能です。
以下の方法で気密試験を行なって下さい。

1.採取器の入り口ナットが緩んでいないことを確認します。
2.両端を折り取っていない気体検知管をインレットゴムに差し込みます。
3.ハンドルが押し込まれた状態で、テールブロックのガイドライン(赤色)とハンドルのガイドマーク(▲100)を合わせます。
4.ハンドルのガイドライン(赤色)に沿ってハンドルを一気に最後まで引きます。固定されますのでハンドルから手を放し、約1分待ちます。
5.ハンドルに指をかけながら90度回します。ハンドルが戻ります。このとき、ハンドルのガイドラインが見えなければ気密性は良好です。

Q27.

排気ダクトの吹出し口を、検知管で測定する際に注意する点はあるのでしょうか?

A27.

温室度や気圧などの使用環境が極端な条件でない限り、測定自体に問題はないと考えられますが、排気ダクトの吹出し口のような場所では、操業状態や時間帯によりガス濃度が一定でない場合があると推測されます。数回測定するか、サンプリングバッグに試料を採取してから測定することをお勧めいたします。

Q28.

配管内やフィルタの前後を検知管で測定していたら、いつまでも測定が終わらないことがありました。

A28.

圧力の補正方法に関しては取扱説明書に記載していますが、いつまでも測定が終わらないといった場合には測定箇所の減圧状態が推測されます。この場合、検知管への減圧カーブが大きく異なることが予測されるため、型式によっては正しい測定値が得られない場合があります。あらかじめサンプリングバックに試料を採取するなど、減圧状態を解消した条件での測定を推奨いたします。

Q29.

検知管の、試験成績書・校正証明書・トレーサビリティ体系図は発行していただけますか?

A29.

有償となりますが、発行することは可能です。
校正証明書に関しては必ず試験成績書付になりますが、試験成績書のみの発行やトレーサビリティ体系図のみの発行も可能です。
検知管はロット毎に品質を管理しており、校正証明書・試験成績書もロット毎に用意しております。必要に応じて、お申し付けください。

Q30.

検知管のSDS(MSDS)が欲しいのですが。

A30.

各型式毎に用意しております。お近くの弊社営業所へご連絡ください。

参考
SDSは、国内では平成23年度までは一般的に「MSDS(Material Safety Data Sheet :化学物質等安全データシート)」と呼ばれていましたが、国際整合の観点から、GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)で定義されている「SDS」に統一いたしました。また、GHSに基づく情報伝達に関する共通プラットフォームとして整備した日本工業規格 JIS Z7253においても、「SDS」とされております。

※ 経済産業省ホームページ
http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/law/msds/msds.html より

Q31.

気体採取器GV-100やGV-110で使用する短時間用検知管は、自動ガス採取装置GSPシリーズや教材用気体採取器で測定しても問題ないでしょうか?

A31.

短時間用探知管の濃度目盛は、GV-100やGV-110のような内容積100mlのシリンダ形真空式気体採取器の流量特性に合わせて目盛付けされているため、自動ガス採取装置GSPシリーズや教材用気体採取器(内容席50ml)を用いて測定した場合、正しい測定結果を得ることはできません。また、メーカーの異なるk対採取器との互換性はないため、必ず同一メーカーのものをご使用ください。

Q32.

箱の中に目盛がない検知管が入っていましたが、これは何ですか?

A32.

検知管は種類により、2本繋ぎで使用する製品があります。そのような製品の場合、1箱に目盛がある検知管と、目盛がない反応管の2種類が入っています。目盛がない反応管は、前処理剤や酸化剤、除去剤、除湿剤などが充填されており、それぞれ以下のような役割を担っています。

反応剤:対象気体が直接測定できない場合、対象気体を測定可能な気体に変化させるためのものです。
酸化剤:反応剤と同様の役割で、対象気体を酸化して測定可能な気体に変化させるためのものです。
除去剤:試料気体中に、干渉ガスが共存している場合、その干渉ガスを除去するためのものです。
除湿剤:水蒸気により指示精度が影響を受ける場合、その水分を除去するためのものです。

ご使用の前に取扱説明書をご一読ください。

Q33.

検知管と反応管をどのように繋げばよいですか?

A33.

目盛がある管と目盛のない管のそれぞれ片側に「○」マークがプリントされています。そのマークがお互い向き合うようにし、付属のゴム管で繋いで使用します。

例:ベンゼン検知管 No.121TP
Q34.

検知管の取扱説明書に記載されている補正とは何ですか?

A34.

検知管の補正には、「吸引補正」「温度補正」「湿度補正」などがあります。
それぞれの補正の意味は、以下の通りです。

◎吸引補正
検知管はそれぞれ基準の吸引回数が定められています。この基準の回数で吸引したときは、検知管に印刷されている目盛が測定値となります。しかし検知管の種類によっては、目盛範囲外の濃度を測定することができます。そのような場合、読み値を測定値に換算するために用いるのが、吸引補正です。この吸引補正は吸引回数に比例しませんので、注意してください。なお、補正によって算出した値は、参考値としてお取り扱いください。

◎温度補正
一部の検知管は、温度の変化によって測定対象ガスと検知剤の反応速度が異なる場合や、物理的吸着量が増減する場合などがあり、変色長に変化をきたすことがあります。温度の影響を受ける検知管で正しい測定値を得るには、取扱説明書の表やグラフに記載されている温度補正係数などを用いて補正します。

◎湿度補正
一部の検知管は湿度の影響を受け、その要因は様々です。例えば検知剤に水分が吸着すると、対象ガスと試薬の反応が阻害されて、変色長に変化をきたすことがあります。湿度の影響を受ける検知管で正しい測定値を得るには、温度補正と同様に補正します。


検知管の種類により、それぞれの補正の要否、補正方法が異なります。必ず取扱説明書をお読みになり、ご使用ください。